【Q&A】母子家庭の養育費に関する7つの疑問。相場や手続きなど

母子家庭と養育費。離婚調停でしておくべきことと養育費の相場、不払い請求、強制執行などについて

Q4.養育費が減額されることってあるの?

養育費の減額請求・減免請求は通る?

仕事を失うなどの原因で養育費の支払いが困難になった場合、養育費を支払う側は減額請求を行うことができます。
まずは話し合いでの取り決めになりますが、受け取る側がこれを拒否した場合は「養育費減額調停」を開くこととなります。
状況によっては減額を呑まざるを得ない場合もありますので、「養育費の額は変わる可能性がある」と認識しておいた方が良いでしょう。

Q5.養育費にも時効があるってホント?

養育費を時効で取り消されないためには早めの対応が必要

母子家庭にとって非常に重要な養育費。子どもが自立するまで当然支払われるべきものですが、時効は存在するのでしょうか?
この問いには、「ある特定の条件により、部分的な時効もあり得る」という答えが適当です。
調停で定めた低額の養育費が支払われないまま5年が経過した分に限り、消滅時効が適用され、相手方は「時効」を主張することができます。ただし、親である限り養育費の支払い義務からは逃れられませんから、請求自体は5年以上不払いの物に対しても行うことが可能です。

いずれにしろ、不払いの養育費を放置すると不利にしかなりません。子どものための戦いだと思って、早め早めに対応する必要がありますね。

参考:みずほ中央法律事務所

 

Q6.新しい夫と再婚したら養育費ってどうなるの?

再婚して新しい家庭を持つと、養育費はもらえなくなる?

妻が再婚した場合、再婚相手の男性に子どもを養育するだけの経済力があれば、実父は減免請求を行うことが可能です。
ただし、当然ではありますが、基本的に子どもの養育義務を持つのは生涯実父です。再婚後ふたたび離婚した場合や、何らかの事由で子どもの養育が難しくなった場合は、再び実父に養育費を請求することが可能です。

Q7.世間の母子家庭はきちんと養育費をもらっているの?

実は、養育費をきちんと受け取っている世帯は母子家庭のうち2割しかありません。
養育費をきちんと受け取っていない母子家庭がほとんど!

参考:弁護士費用保険の教科書

母子家庭と養育費は複雑な関係にありますから、請求ができない、しにくいといった家庭が多いのも当然のことかもしれません。しかし、実父は生涯子どもの父親なのですから、養育費を請求するのは当然の権利です。
きちんと養育費をもらっておくことで、子どもが成長した時に父親の支えを伝える手段にもなります。万が一良い関係が築けなかった場合でも、経済的に余裕が無いのであれば子どものために戦わなくてはなりません。

養育費と上手に付き合うために

養育費の支払いが滞ったとき、自力で請求や徴収を行うのは至難の極みです。
理想的なのは離婚する際に各種証明をとっておくことですが、そうでない場合でも泣き寝入りする必要は全くありません。
可能な限り早い段階で情報の整理を行い、法的な措置の準備をしておきましょう。