シングルマザーでありながら事業を興して成功を収めている、シンママ起業家の存在をご存知ですか?
ほとんどのシングルマザーにとって、最も大きい不安は、収入の面ですよね。
一人で子どもを育てながら働いて家族を養うというのは、並大抵のことではありません。
今回は母子家庭の母親の職業選択という観点から、起業家を目指すシンママが知っておくべきポイントをご紹介いたします。
時間の自由が限られるシングルマザーは、自ずと就職できる職場も限られてきます。
「少しでも早く安定した職に就きたい」という方におすすめなのは介護職です。
少子高齢化の影響で採用人数が多く資格も不要な場合が多いため、非常に就職しやすい業種です。
時給換算するとお給料の相場も高く、意義のある仕事なのでお子さんにとっても良い影響を与えてくれます。
しかし、生活の拠点を置いている場所や家族構成など、様々な原因で就職が難しいこともありますよね。
「中小企業挑戦支援法」の施行により起業のハードルが下がったこともあり、「自ら事業を興したい」と考えるシングルマザーの方は多いようです。
実際にシングルマザーでありながら企業家として成功している方もいらっしゃいますので、母子家庭だから起業できない……などということはありません。
しかし、事業を起こすことにはリスクと責任が伴います。
投資に失敗すれば現状は悪化しますし、人を雇えば社員の人生も預かることになります。事業を興そうとするのであれば、それ相応の準備が必要なのです。
それでは、どんな人であれば起業家として適性があると言えるのでしょうか。
シンママ起業家の適正として、以下の3つのポイントをチェックしてみましょう。
シングルマザーに限らず、起業家にとって最も大切なのは“リスクを計算した行動ができる”という能力です。
シングルマザーは、一人で子どもを守らなければなりません。もしもあなたがリカバリー不能な失敗を犯してしまったら、子どもは誰も頼ることができないのです。
ですから起業家は、いつでも「ここまでやってダメだったら諦めよう」という見通しをもって行動できる人でなければなりません。
当然の話ですが、事業を興すことには大変なエネルギーが必要です。
始めはどんなことも一人で準備しなければなりませんから、いくら時間があっても足りないでしょう。少々忙しくなると体を壊しているようでは、子育てとの両立は不可能です。
また、起業したての頃は“面の皮が厚くないとできないこと”も多いですから、精神的なタフさも不可欠です。
シンママ起業家にとって、ライフワークバランスを保つことは重要な課題です。
どんなに忙しくとも、子どもに寂しい思いだけはさせたくないですよね。
仕事にかける時間が長ければ事業が成功するとは限りません。仕事と家庭のバランスを保つためには、どんなときでも最も効率の良い作業を選択できる器用さが必要です。
「私は仕事を効率的に片付けられる」と自信を持って言える人は、シンママ起業家として適性アリかもしれませんね。
シングルマザーが起業を成功させるために、業種の選択は非常に重要です。
母子家庭でも安心して働ける業種として、下記のような特徴を持ったものがおすすめです。
シングルマザーにとって、自宅で作業できる場面が多い職種は強い味方となりえます。
PC管理で在宅勤務がしやすい職種であれば、子どもの体調がよくない時にも安心ですよね。在宅勤務にはPCのスキルが必須ですから、少しずつ勉強しておくと良いかもしれません。
母親の帰宅が遅いと、子どもに起こるトラブルを見過ごすことに繋がります。
勤務時間を自分で設定できるというのも起業することの大きなメリットですから、夕方~夜間は営業時間外となるような職種が魅力的です。
母子家庭というのは社会的に弱い立場を理解しやすい環境でもあります。その目線を生かして、女性や子供のためのサービスを展開しているシンママ実業家も少なくありません。
特に子供向けのサービスであれば営業時間も夜遅くなることがないので、一つの案として検討してみるのも良いかもしれませんね。
起業するには、まずはビジョンが必要です。
など、実際の事業について細かい計画を立てる必要があります。
計画が立ったら、必要なものと資本金について計算をします。
事業を開始するために何が必要なのか、その資金はどこから調達するのかなどです。
資本金の調達が済んだら、資材の準備やスタッフの雇用を行い、売り場を作ります。
そして売り場と商品が完成次第、事業が始まります。
前述の通り、起業には大変な作業が伴います。
協力者がいないシングルマザー起業家にとっては、かなりの困難を伴うでしょう。「それでも企業したい、だけど不安……」という方には、まずは個人事業主として届け出をするという選択肢もあります。
個人事業主と法人の大きな違いは、事業を開始する際の制限の多さにあります。
簡単に言うと、個人事業主の方が事業を始めやすいのです。法人として起業する場合は登記などに約30万円ほどの費用がかかりますが、個人事業主であればそれが殆どかかりません。
節税の観点からしても、粗利でおおよそ月5~60万円未満であれば個人事業主のままで問題ないようです。
個人事業主であれば子どもも保育園に入れやすくなりますし、起業の腕試しとして検討してみるのも良いかもしれませんね。
以前の記事「わかりやすい!母子家庭を支援する助成金と補助制度の条件と手続き」で母子家庭を助けてくれる制度をご紹介しましたが、シングルマザーの起業を助けてくれる助成金制度も存在します。
国が実施する「子育て女性起業支援助成金」は、12歳以下のお子さんを育てている母子家庭のシンママ起業家を助けてくれる制度です。雇用保険に加入していた期間が5年以上あること、申請した女性が事業の代表者を務めることなど、いくつかの条件を通れば補助を受けることができます。
子育て女性起業支援助成金の詳細⇒厚生労働省
いかがでしたでしょうか?
シングルマザーが起業に成功するためには、決意や努力だけでなく正しい知識と効率の良い選択が求められます。
もちろん、起業だけが幸せを得るための選択肢ではありません。
家族を守り幸せな未来を切り拓くためにも、最も自分に合った職業選択を行いたいですね。